みなと新聞電子版

2017年10月17日(火)

サクラマス陸上養殖稼働 マルハニチロなど産官学 山形で国際ブランド化

  • 2017年09月27日 19時00分 配信
大型水槽を泳ぐサクラマス

大型水槽を泳ぐサクラマス

東京五輪での提供目指す

 マルハニチロ(東京都江東区、伊藤滋社長)は26日、産官学6者共同で進めるサクラマス陸上養殖研究で、山形県内に実証施設が完成し稼働を始めたと発表した。同研究は陸上養殖サクラマスを高付加価値化、効率化することで、輸出競争力を持つ新たな国産ブランド魚を開発するもの。養殖魚の国際認証取得も視野に入れ、2020年東京五輪での提供や国内外での市場創出を目指す。



 同社は今年2月、農業・食品産業技術総合研究機構生研センターの委託を受け、研究開発モデル事業「革新的技術を集約した次世代型閉鎖循環式陸上養殖システムの開発と日本固有種サクラマス類の最高級ブランドの創出」をスタート。キッツ(千葉市)、JXTGエネルギー(東京都)、水産研究・教育機構(横浜市)、山形県農林水産部、香川高等専門学校(香川県高松市)が共同研究機関として参加した。高成長・高生残の実現、完全管理高効率陸上養殖実証、環境保全と陸上養殖の両立、高品質な養殖魚生産などを目指し、21年3月まで試験を続ける。

 マルハニチロは研究代表機関として、陸上養殖事業化推進、総括を担当。新規飼料開発など生産分野にとどまらず、国内外でのマーケティングや事業化の試算や評価など、大手水産商社としての機能を研究に生かす。

 共同研究機関ではバルブ大手のキッツがクラウドICT技術による管理など次世代陸上養殖システムの実証、JXTGエネルギーが新規餌料開発、未利用エネルギーの活用などを担当。水産研究・教育機構は最適な養殖環境特性の把握(水温、給餌量など)、ゼロエミッション型閉鎖循環式養殖システムの構築、山形県農林水産部が最適な養殖環境特性の把握(親魚長期蓄養など)、香川高等専門学校が環境保全分野の研究を行う。

 新施設で今月投入した稚魚(1尾25センチ、350グラム)は、来年5月までに1・2~1・5キロ(50センチ前後)サイズに育成。各機関が成育状況や養殖システムなどの実証を行う予定だ。

 研究施設は県の魚にサクラマスを制定する山形県の遊佐町に建設。敷地面積は1200平方メートル。450平方メートルの試験場建屋内に、大型水槽2基(5トン)を設置した。今後、小型水槽10基(1トン)を増設する予定だ。
  • 大型水槽2基を設置
  • 山形・遊佐町の試験場
  • 大型水槽2基を設置大型水槽2基を設置
  • 山形・遊佐町の試験場山形・遊佐町の試験場

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