連載3
「NO FISH OLSEN」―世界遺産・ブリッゲンのレストランメニューにこんな名前の料理がある。「NO FISH」なだけに、肉料理だ。欧州連合(EU)への加盟交渉の際、当時のオルセン漁業相が、魚資源を守ろうとしたことに由来するメニュー。今でもEUへは未加盟だ。漁業・資源管理に関しては「EUの先を行っている」(NSEC)。この分野で他国にその座を譲るつもりはない。
それでも水産資源の8割を近隣国と分け合うポジションだけに、国際的な漁業管理、漁業交渉が重要なカギを握る。交渉の基礎となるのが国際海洋探査委員会(ICES)の勧告だ。加盟国は20カ国。北東大西洋(北海、バルト海など含む)に海岸線を持つ欧州諸国、ロシアと米国、カナダが加盟する。メーンテーマは漁獲割当。「どこかの国や政府の影響で割当を変えることはない」(ライダル・トーレセンIMR調査ディレクター)。実に100種類以上の魚種を扱う。
漁獲割当は各国が提出する調査結果、漁獲データを基に「国際的な物差しで測り判断する」(同)。決定する漁獲割当はあくまで勧告。最終的な漁獲枠は勧告に基づき、関係する近隣諸国同士が協議し決定する。そのため、調整が難航し、トータル漁獲枠が勧告漁獲割当を超える魚種もある。近年は資源量の良くない北海のブルーホワイティングが問題に。関係国が多く、少しでも多く漁獲したい各国の調整がつかず、勧告された量を超える状況が続く。また、サバでも回遊ルートの異変から、新たな問題が発生している。
どこにも負けない
漁業管理
EU未加盟も欧州で先導的立場
水産庁、国立栄養研究所などが入るおしゃれな建物
(2008/10/23(木)掲載)
ノルウェーにおける漁獲枠設定の手順は、ICESからの勧告→関係国との交渉→漁業規制委員会への勧告→漁業規制委員会→漁業規制委員会、水産庁が提案→漁業沿岸問題省が決定→規制調整→漁獲(経過)→モニタリング、調査、漁獲統計→ICESへの報告
-となる。漁業規制委員会のメンバーには漁業組合の代表、各産業界、加工業者、管理者などが含まれる。すべての漁獲規制は毎年1月1日を迎えるまでに決定。1日以降に操業を始めることとなる。 (東京支社・磯崎真)
■ICES