県水産研究センターの研究発表会が十日、山口市秋穂二島の県セミナーパークであった。県が昨年度から大分、福岡両県と共同で取り組んでいる周防灘でのクルマエビの放流・調査について、目印を付けて宇部市沖に放流した種苗のうち県内で捕獲されたのはわずか6・3%だったことが報告された。発表した同センター内海研究部の村田実専門研究員は、放流する時期と種苗の大きさなど今後の課題を示した。
県が大分、福岡両県と共同で始めた放流と調査は、周防灘でのクルマエビ資源の回復と安定した漁獲の継続を目指して実施。県内では昨年七月、約三カ月間育成した体長約六センチの種苗約十万匹に目印を付けて宇部市丸尾漁港近くの干潟に放流した。大分県も同様に二十万匹を放流した。
調査は福岡を含む三県で漁獲されたクルマエビの中から目印がついた放流個体を識別する方法で行った。放流された個体は放流後約一カ月半後から年内にかけて捕獲された。
この日の研究発表会で村田専門研究員は、県内で放流した十万匹のうち補食されるなどした個体を除く有効放流数は七万四千匹で、県内で漁獲されたクルマエビの回収率が6.3%だったことを報告。大分県でも1.2%が捕獲され、合計の回収率は7.5%だったと説明した。放流効果を上げるためには、「放流時の種苗のサイズを大きくし、年内に捕獲できるよう早めに放流するべき」との見解を示した。 |