山口県は5日、山口宇部空港(宇部市)東京線の本年度8月まで5カ月間の利用者数が、前年同期と比べ12.8%落ち込んでいることを県議会地域商工委員会で明らかにした。前年同月との比較では昨年9月から12カ月連続で減少。県交通運輸対策室は、昨秋からの景気悪化によるビジネス利用の低迷に加え、新型インフルエンザや豪雨災害が減少に追い打ちをかけたと分析している。
同対策室によると、本年度4月から8月までの利用者数は32万2095人で前年同期と比べ4万7128人減った。航空会社が一般的に採算ラインを60〜70%と位置付ける搭乗率は61.4%でギリギリの低空飛行≠ニなった。
月別の利用者数は、4月=5万6201人(前年同月比13.5%減、搭乗率57.4%)▽5月=6万4272人(13.3%減、62.8%)▽6月=5万5630人(17.8%減、54.3%)▽7月=6万5685人(8・6%減、61.3%)▽8月=8万307人(11.2%減、69.8%)だった。
6月は減少率の落ち込みが最も激しく、搭乗率も低迷。同対策室は、新型インフルエンザの流行により旅行などの外出を控えた人が多く、搭乗率にも大きく影響したとみている。
山口宇部空港は2002年7月にダブルトラック化され、全日空に加え日本航空が乗り入れるようになり、東京便1路線に全日空5便、日航3便の計8便が毎日運航している。
利用者数はダブルトラック化直後03年度の96万1819人をピークに減少。新しい北九州空港(北九州市)の開港やJR新山口駅(山口市)の新幹線「のぞみ」停車本数増加などの影響もあり、昨年度の利用者数は前年度比4.1%減の85万52人で3年連続の減少となり、ダブルトラック化後の最低を更新した。
この日の委員会では、経営再建に取り組む日航の路線撤退などを懸念する意見があり、県の担当者は「日航の撤退や減便の報告はない」と答えた。
同対策室は本年度の利用状況について「非常に厳しい数字」と危機感を強め、山口宇部空港を利用した首都圏からの観光客誘致を進め、隣県にある北九州空港や島根県益田市の萩・石見空港と連携した利用客の増加に取り組む。 |