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上関原発工事妨害禁止申請 初の審尋、平行線
2009年11月3日(火)掲載
上関原発建設計画の海面埋め立て工事をめぐり、中国電力が工事の阻止行動を続ける上関町祝島の「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の38人とシーカヤックで阻止を続ける1人の計39人を相手に、埋め立て工事の妨害禁止を求める仮処分申請の第1回審尋が2日、地裁岩国支部で開かれた。反原発派は「阻止行動は防衛行為に過ぎない」として全面的に争う姿勢を示した。

申し立ては祝島の漁船やシーカヤックが埋め立て工事海域に進入したり、係留して中電の埋め立て作業を妨害してはならないという内容。理由について中電は昨年10月22日、山口県知事から公有水面の埋め立て免許を受けたため、埋め立て工事海域での公有埋め立て権と埋め立て権の妨害行為に対する妨害予防請求権を持つとした。

平生町の田名埠頭(ふとう)で灯浮標(ブイ)の積み出しを祝島の漁船や反原発のシーカヤックが1カ月以上も阻止行動を続けたため、中電は埋め立て作業海域でも祝島島民らが妨害する恐れが大きく、このまま妨害行為が続けば県知事から指定されている3年以内の工事終了ができず、回復しがたい損害を受けるとして保全の必要性を訴えた。

これに対し祝島島民の会は第1回審尋で、答弁書を提出。中電の公有埋め立て権については「山口地裁で公有水面埋め立て免許取り消しを求める裁判を係争中で、中電の公有水面埋め立て権は浮動的なものでしかない」とし妨害予防請求権には「争う」と反論した。

中電が指摘する妨害行為の実態について同島民の会は「田名での阻止行動は祝島漁民の漁業操業に危険が及ぶので防衛行為をしているに過ぎない」とし、「田名での積み出し作業に関するやりとりを理由に本件仮処分について保全の必要性を認めることはできない」と争う姿勢を見せた。

第1回審尋は双方が基本的な主張を述べただけ。第2回審尋は25日午後4時45分から開かれる。

中電側の松村和男弁護士は「これまでの動きから埋め立て作業で反対派の妨害行為が予想されるため申し立てた。次回は妨害予防のための書面を提出したい」と話した。

祝島島民の会側の本田兆司弁護士は「言いがかりの仮処分だ。漁業補償金を一切もらっていない祝島の基本的な主張を出して争いたい」と語った。
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