消費税率引き上げ論や民主党政権への評価を大きな争点とした第22回参院選は、民主党が全国的に敗北を喫した一方、自民党は議席を大幅に伸ばして改選第1党になった。山口選挙区(改選数1)は自民現職が民主新人と共産新人を圧倒。比例代表では、県内で自民党が民主党に約4万票の差をつけた。前回2007年の参院選と比べ、公明党は安定して得票したが、共産党と社民党は退潮傾向を露呈した。
【民主】消費増税と出遅れが敗因
選挙区では知名度のある俳優を候補擁立し議席奪取を目指したが、得票は2007年の参院選より約1万1千票少ない25万6562票にとどまった。自民現職との差は約16万5千票。新人が幼少期を過ごした光市や平生町では善戦したものの、全市町で自民現職に及ばなかった。比例代表の得票は20万7490票で、07年参院選と比べ5千票余り減らした。
西嶋裕作県連幹事長は主な敗因として【1】消費増税論など民主党政権が招いた国民の不信感【2】公示1カ月前の候補擁立となった出遅れ―の2点を挙げ、「結果として厳しいものになった。前々から課題としてあった地方組織のぜい弱さも改善されることなく参院選に入り、候補の思いを有権者に浸透させられなかった」と振り返った。
宇部市出身の菅直人首相誕生に伴う効果については、「あったんだろうが、消費税増税の話ですぐに引いていったのだろう」と説明した。
また、来年の統一地方選に向け、「この地で議員を生み出すのは極めて難しいが、何とか候補擁立の倍増を目指していきたい。詳細な分析をしつつ今後の態勢強化に努める」と話した。
【自民】危機感から無党派が投票
野党の立場での選挙だったが、強固な組織力を生かした戦いを展開して終始優勢を保った。
選挙区は、公認候補が初当選した6年前を5万5千票余り上回る42万1055票(得票率58%)を獲得、民主新人と共産新人を圧倒した。県内19市町すべてで他候補の得票を上回った。
比例代表は、昨年の衆院選では民主の得票を下回ったが、今回は24万8122票を得て民主に約4万票の差をつけた。ただ、2007年の参院選と比較すると約7万票減らした。
河野博行県連会長は選挙区での勝因を「民主党政権は政治とカネ、普天間基地、消費税増税の問題など、ことごとく国民の気持ちを離れていた。無党派層の人たちが『これではいかん』と思ってわれわれに投票したのではないか」と分析。42万票の獲得目標を達成できた理由として、支援者らが一生懸命、選挙運動に取り組んだことを挙げた。
さらに、「今回のわが党の『政権を奪回しよう』という気持ちは、県下56支部の皆さんの勢いとして現れた。目線を国民に当て、喜んでもらえる政治を進めていかなければならない」と力説した。 |