地元重圧乗り越え涙 磯川
2011年10月4日(火)掲載
自らを「弱い人間」と評するレスリング成年男子の磯川孝生選手(徳山大職員)が、地元国体で見せたのは、課せられた国体4連覇という重圧に打ち勝つ強い男の姿だった。「応援してくれた人や県民のために勝つことが出来てよかった」。優勝し重圧から解放された瞬間は抑えられない感情も見せたし。
今年の世界選手権代表の磯川は、山口県選手団の中でも大きな期待がかけられていた一人。「さまざまなところで自分の名前を見るたび、『頑張らないと」と思っていた」と、大きな重圧を感じながら迎えた本番だったが、決勝まではそれを感じさせない安定した戦いぶり。しかし、決勝では明らかに本来の動きではなかった。
第1ピリオドを先取するが第2ピリオドは延長戦の末に落としてしまう。そして第3ピリオドも両者ポイントがなく延長戦に。8割以上勝利するクリンチの優先権は、第2ピリオド同様、抽選で取れなかった。圧倒的に不利な状況だが、相手の攻めを巧みに交わすと逆にポイントを奪取。相手側は抗議したが認められず、4連覇が確定した瞬間、磯川選手はマット上で思わず跳び上がった。
「きつい試合でもあきらめてはいけないことを示せた」。開会式に続く二つめの大役を終えた男の目には歓喜の涙が光った。