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居酒屋に転身へ演奏活動に幕 山口の山田英人さん
2011年10月22日(土)掲載
ラストコンサートを開催する山田英人さんと共演者の小田部陽子さん
山口市在住のフルート・リコーダー奏者、山田英人さん(49)が、27日に同市天花の市菜香亭で行うラストコンサートをもって25年間の演奏活動に終止符を打つ。11月初旬に、「居酒屋の主」に転身して、第2の人生を歩み始める。

山田さんは、中学でリコーダー、高校でフルートを始め、エリザベート音楽大学(広島市)で双方の習得に励んだ。卒業後はドイツの音楽大学に留学し、現地の音楽祭に参加するなどクラシック音楽の本場で腕を磨いた。

帰国後は、県内や九州などでのリサイタル、小中学校を対象とした音楽会、施設訪問演奏など地域に根差した演奏活動を展開。その一方で、レッスンプロとしてフルート教室を主宰し、子どもらに教えてきた。

演奏活動に終止符を打つのは「収入源とするフルート教室の生徒が激減し、食べていけなくなった」のが理由。ピアノなどのようにレッスンを受ける人が多くはないフルート。「不景気や社会の多様化などで、月謝を出してまでフルートを習わせる親が少なくなってきた。また、最近は音楽大学を目指す子どもも減少傾向にあるように思う」。音楽家であることで生きていけない、厳しい現実があるようだ。

第2の人生として選んだのは、好きな料理作りを活かした居酒屋経営。「何年か先にやってみたい仕事という思いはあったが、生徒の減少に歯止めがかからず早まってしまった」と転身を決めた。

店は11月7日、山田さんが生まれ育った湯田温泉街の片隅に開店する。店の名前は「赤いはりねずみ」。オーストリア・ウィーンにあるブラームスが通ったレストラン「ローテン・イーゲル(赤いはりねずみ)」にちなんだ。格安でおいしい料理を、ワインなどで楽しめる店にするつもりだ。

ラストコンサートの題名は「巡り合い 今思う」。下関市在住のチェンバロ奏者、小田部陽子さんが奏でる欧州の古典楽器フランスシターとともにクラシックの名曲や中原中也詩集の音風景などを演奏する。開演は午後6時半。入場料千円。問い合わせは市菜香亭(TEL083・934・3312)へ。
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