山口新聞 ふるさと創生へ 県民とともに

   
山口市中心商店街に市民工房オープン
2015年3月1日(日)掲載
3Dプリンター(右)などを備え、中心商店街の一角に期間限定でオープンしている市民工房「ファブラボ山口」=21日、山口市米屋町
「モノを消費するだけでなく、モノをデザインする商店街に」―。山口市が中心商店街に3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機械を備える米国発祥の市民工房「ファブラボ山口」を期間限定でオープンしている。3月下旬までの週末を中心に一般向けに開放(オープンラボ)しており、機械を扱える人材を育成し、ものづくりの可能性を広げる山口県内初の実験的な取り組みだ。

山口市が2014年度から始めた「ものづくりの未来人材育成事業」の一つ。「ファブラボ鎌倉」(神奈川県鎌倉市、渡辺ゆうか代表)に業務委託、デジタル工作機械を所有し、山口市内にオフィスを構えるシステム開発・ウェブ制作会社「アワセルブス」の協力を受け、整備を進めてきた。

ファブラボ山口は米屋町商店街の旧吉田太陽堂薬局(敷地面積約50平方メートル)にある。素材を積層して形成する3Dプリンターや熱で削るレーザーカッターのほか、ペーパーカッター、デジタルミシンなど五つの工作機械を扱う。紙、布、木材、金属といった幅広い素材から、家具やアクセサリー、ステッカーなどアイデア次第でさまざまなものを作ることができる。

ただ、出力するにはパソコンからデータを入力する必要があり、オープンラボではファブラボ山口で開く初心者講習の受講者だけ機械を使用できる。一般向けには定期的に見学ツアーを開いて、常駐するスタッフが機械の扱い方を教える。

2月中旬の初心者講習では、ものづくりに興味のある市民が参加した。3Dプリンターで樹脂製の素材から小さいマグカップを制作。機械を使ったものづくりの一端に触れ、会社員男性(38)は「自分で作りたいものを形にできることがうれしい」。講習中は商店街を歩く買い物客や子供たちが珍しそうに中に入り、見学していく姿も見られた。渡辺代表は「興味を持ってもらうことが大事。ものづくりの楽しさを実感し、市民で育てていってほしい」と話す。

山口市は利用者のニーズなどを踏まえ、15年度も事業を継続し、ファブラボ設置を支援していきたい考え。市交流産業企画室の来栖佳明副主幹は「ものづくりの動機は人それぞれだが、人材の育成や市民の学びの場となることで、産業の交流が生まれれば」と期待する。オープンラボの時間帯や初心者講習など問い合わせは、同室(電話083・934・2928)へ。
戻る
山口新聞ホームへ

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます。すべての著作権は山口新聞社に属します。
 Copyright(C)Minato-Yamaguchi Co.,Ltd.
お問い合わせは電子メールyedit@minato-yamaguchi.co.jp