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「つらければ逃げていい。命を大切に」自殺生徒の両親訴え
2017年4月14日(金)掲載
生徒の前で初めて当時の思いを打ち明ける女子生徒の両親=13日、伊倉新町
命の尊厳などについて考える「市いのちの日」の講演が13日、下関市伊倉新町の川中中学校(森永亮校長、643人)であった。2005年4月13日にいじめを苦に自殺した当時15歳で同校3年だった女子生徒の両親が初めて生徒に当時の思いを語り、「つらければその場から逃げていい。命を大切にして」と訴えた。

両親は、同女子生徒が今年十三回忌を迎えたことから「一つの区切りを付け、最悪の事態が起きた後の家族の苦しみや自分の思いを生徒に伝えたい」と市教育委員会の講演依頼を引き受けた。

2人は、女子生徒は弟の面倒をよく見る非常に優しい性格で、夢は看護師だったことなどを紹介。当時について父親は「娘がなぜ死んだのか理解できなかった。いじめは後で分かったが、娘は毎日学校に行き、死ぬまで苦しめられていたことに気付いてやれなかった」と悔やんだ。

父親は自らの母校で起きたことに苦悩した日々を振り返り、「死んでしまうと何もない。皆の親に私たちのような気持ちを味わわせないで」、母親は「私も昔いじめを受けた時は先生や友人に助けられた。先生は生徒と向き合ってほしい」と呼び掛けた。

講演をサポートした宮崎市郡医師会病院の心理カウンセラー、鵜戸西努さん(56)は「いじめの被害者、加害者、傍観者にもならない人間になってもらえれば」と締めくくった。

同日は市内の多くの小中学校などで命に関する授業や講演が行われた。
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