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休耕田で肉用牛通年放牧 県と山口の農事組合法人が試験
2017年4月18日(火)掲載
肉用牛の通年放牧の構築を目指す実証試験。イタリアンライグラスの草地に牛が放された=17日、山口市
山口県農林総合技術センター畜産技術部と山口市秋穂二島の農事組合法人「杵崎の里」が、休耕田で肉用牛を年間を通じて放牧する技術の実証試験に取り組んでいる。17日には、秋に牧草の種をまいた同法人の休耕田に牛を放して調査を開始。草の少ない冬場の餌を確保し、低コストで省力化できる放牧技術の確立を目指す。

休耕田を利用した肉用牛の放牧は飼料代の削減や省力化につながるが、現状では草が少ない冬場は放牧ができず、畜舎内で飼育するのが一般的。このため、生育期の異なる牧草やほかの飼料作物、野菜を収穫した後の畑などを組み合わせることで、通年放牧ができる体制を構築する。

同法人の協力で、約1.8ヘクタールに妊娠牛4頭を放牧し、体重の変化や生まれた子牛の生育状況などを調べる。春から初夏の時期に餌になる牧草のイタリアンライグラスと、一度根付くと種まきの必要がなく、夏から秋にかけて食べられる永年性牧草を利用。冬は近くの畑に牛を移動させ、ブロッコリーやキャベツを収穫した後に残った葉や茎を食べさせたり、飼料用イネを食べさせたりするという。

同法人は、2007年に休耕田の解消を目的に放牧を始め、和牛繁殖や自給飼料の生産などを手掛ける。事務局長の野島義正さん(64)は「通年放牧ができれば生産コストが下がり、管理の手間が省ける。牛の頭数を少しずつ増やし、新規就農者も受け入れたい」と話した。
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