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酒造り拡大へ協同組合 萩・阿武の集落営農法人と酒造会社
2017年4月21日(金)掲載
「萩酒米みがき協同組合」の設立総会=20日、萩市
酒米の栽培面積を拡大して日本酒造りを推進しようと、萩市と阿武町の集落営農法人11社と酒造会社6社が連携して「萩酒米みがき協同組合」を立ち上げた。醸造に欠かせない米の周辺部を削る「酒米とう精工場」を新たに整備する。山口県萩農林事務所と同組合によると、集落営農法人と酒造会社による事業協同組合の設立は県内初の取り組みで、全国でも珍しい。

工場は萩市吉部下のJAあぶらんど萩吉部ライスセンターの敷地内に建設する計画。鉄骨平屋建て(約250平方メートル)で、「30俵張り」の精米機2台を導入する。来年3月の完成を目指す。事業費は約1億3000万円。

「とう精」は日本酒を醸造する際に必要な米の周辺部を削る工程。萩阿武地域にはとう精施設がなく、県外に委託している。昨年3月、集落営農法人と酒造会社の間で「地元でとう精工場をつくろう」という話がまとまり、準備を進めていた。

集落営農法人は収益性の高い酒米「山田錦」の作付面積が拡大でき、酒造会社は地元産山田錦の安定供給により人気が高まっている日本酒の醸造量を増やせるメリットがある。

同組合によると、萩阿武地域の山田錦の栽培面積は15法人と6個人の計21経営体で34ヘクタール(109トン)。このうち11法人が同組合に参加している。加入する法人は増える見込みで、3年後に栽培面積を54ヘクタール(194トン)に拡大することを目標としている。

組合の設立総会が20日、同市吉部上のむつみ農村環境改善センターであり、定款や工場建設など初年度の事業計画を承認。理事長に選任された農事組合法人むつみの山田和男代表(59)は「農業も酒造りも後継者不足に直面している。新しい取り組みで若い人の参入につながればと期待している。全国でも珍しい事業なので、モデルとなれるよう頑張りたい」と抱負を述べた。
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