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秋に本格出荷 県の薬用作物試験栽培3年目、安定供給と省力化研究
2017年4月26日(水)掲載
県農林総合技術センターで試験栽培されているトウキ(手前)とシャクヤク(奥)=25日、山口市
中山間地域の農業振興につなげようと、県が2015年度に始めた薬用作物の試験栽培が3年目を迎えた。秋には初めての本格出荷を予定しており、苗の安定供給や栽培の省力化に向けた研究を進める。

県は2015年3月、関西圏の生薬関係メーカーでつくる大阪生薬協会と薬用作物の生産振興協定を締結。同協会から種の提供を受けてトウキ、シャクヤク、ミシマサイコ、ドクダミ、セネガの5品目の試験栽培に着手し、17年度からの本格生産を目指して研究を進めていた。

県は本年度、薬用作物等産地形成支援事業に800万円を計上。萩市や山口市、宇部市などの農業法人と県農林総合技術センターの計8カ所に実証ほ場を設置し、試験研究を進める。

トウキは秋に初めての本格出荷を迎え、苗の安定供給に向けた研究や移植用機械の改良を行う。ドクダミは6月、ミシマサイコは11月以降にサンプル出荷を始める。

根が生薬に用いられるトウキは、葉がこんにゃくなどの食品原料、茎が入浴剤として新たな需要が見込まれ、実需者とのマッチングや需要開拓に取り組む。

県によると、生薬は中国産の価格高騰で国産の需要が高まっている。生産条件に恵まれない中山間地域で冬場に栽培でき、利益が見込める新たな作物として期待されている。

県薬用作物産地化推進協議会長を務める田村尚志県農業振興課長は「2年間取り組んできたが、収量増や品質の向上へまだまだ栽培技術の改良が必要。着実に一歩ずつ前に進め、冬場の仕事づくりにつなげたい」と話した。
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