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「普天間移設に見通し」岩国市長が明言
2017年5月18日(木)掲載
岩国市役所で地元要望に回答する宮澤博行政務官(左から2人目)ら=17日、岩国市
米軍再編計画に伴う岩国基地への空母艦載機移駐計画を巡り、岩国市の福田良彦市長は17日、艦載機移駐受け入れの条件としている沖縄・普天間基地の辺野古への移設について、「見通しは立ったと判断している」と初めて明言した。市や山口県など地元が国に求めている要望について岸信夫外務副大臣と宮澤博行防衛大臣政務官は同日、米軍再編交付金の延長や増額を前向きに検討する意向を福田市長や村岡嗣政知事らに伝えた。

岸、宮澤の両氏は岩国市役所と県庁を訪れ、国の方針を説明。宮澤氏は2022年度までとされている地元市町に対する米軍再編交付金について「使いやすい交付金となるよう努力する」と強調し、延長や増額を「航空機騒音による負担が継続することを考慮し、地元の具体的な要望を聞きながら前向きに検討することを確約する」と述べた。

国道188号岩国南バイパス南進の早期実現は、国土交通省が22日に有識者会議を開き概略ルート・構造などの具体的な検討に着手することを示した。安心安全・地域振興策に関する地元要望については、「今後、市と緊密に調整、早期に取り組みがされるようにする」と答えた。

一方、県に対し15年度から交付されている再編関連交付金の期間延長とソフト事業への拡大、基地周辺地域の振興を図る特別措置法の制定などは「引き続きしっかり検討したい」と述べるにとどめた。

宮澤氏は福田市長の質問に対し、「新たな部隊や航空機の岩国への移駐を認めないという市の姿勢を重く受け止め、現時点でこれ以上の負担増をお願いすることはない」と答えた。

福田市長は会談後、「政府として前向きな回答をいただいたものと受け止めている」と語った。普天間基地の辺野古移設の見通しが立ったとの判断は、沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブで移設工事現場を視察、確認して至ったとした。

村岡知事は「地元市町の要望に真摯(しんし)に回答をいただいたと受け止めている」とした上で、「県への交付金の拡充や特措法の制定は、県が地元の理解と協力を得るために広域的な役割を果たす上で重要。地元市町からも実現が期待されている。前向きな検討を」と求めた。

同席した県議会基地議連会長の柳居俊学議長は、県への交付金の拡充や特措法制定が「地元の市町が(移駐受け入れを)判断する上でも重要な材料になろうかと考える」と指摘し、「県民や周辺住民が理解できる対応を」と要望した。

岸氏は「地元の期待が大きいことは十分理解している。引き続きしっかり検討したい」と述べ、理解を求めた。

■三沢の6機、一時展開 27日から1カ月、人員200人も
岩国市役所と山口県庁を訪れた宮澤博行防衛大臣政務官は17日、米軍三沢基地(青森県)の電子戦機EA18Gグラウラー6機が27日から約1カ月間、岩国基地に一時的に展開すると福田良彦市長らに説明した。

グラウラーは現在、三沢基地の滑走路の改修工事に伴い韓国に展開しているが、韓国でも滑走路の改修が行われるため、グラウラー6機と人員約200人が一時的に岩国基地に展開する。

福田市長は、空母艦載機の移駐とは別件で一時展開と受け止め、安全対策、騒音軽減、なし崩し的に延長しないよう求めた。

宮澤氏は、2月に岩国基地へ飛来した新型早期警戒機E2D5機が、硫黄島での着艦訓練を含む配備前訓練を終了し、今月10日に岩国を離れたことも説明した。
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