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岩国基地 爆音訴訟、広島高裁で二審開始
2017年6月17日(土)掲載
広島高等裁判所に向かう原告や弁護団ら=16日、広島市
岩国市の米軍岩国基地周辺住民654人が国に在日米軍再編に伴う米空母艦載機の岩国基地移駐差し止め、米軍機・自衛隊機の早朝・夜間の飛行差し止め、騒音被害に対する損害賠償を求めた岩国爆音訴訟(民事訴訟)の控訴審の第1回口頭弁論が16日、広島高裁(森一岳裁判長)であった。

原告、被告双方が控訴理由の趣旨を説明し、原告は第三者行為論で棄却された艦載機岩国移駐差し止めについて、「現在の爆音でさえ甚大な健康被害が生じているのに、さらに爆音がひどくなる艦載機移駐は認められない。岩国基地滑走路沖合移設後、爆音被害が軽減したとの一審の判断は誤りで爆音被害を正しく評価していない」と指摘。

国側は「滑走路千メートル沖合移設した新岩国基地だが、一審では沖合移設前の騒音による旧告示コンターで判断している」と、判決の取り消しを求めた。

原告は津田利明原告団長ら2人が証言。爆音の違法性を指摘し「艦載機移駐差し止め以外に方法はない」などと訴えた。

岩国爆音訴訟は全国初の在日米軍再編に対する司法判断を求めた裁判として注目された。2015年10月の山口地裁岩国支部の一審判決は艦載機岩国移駐差し止め請求は「国に対してその支配の及ばない第三者の行為の差し止めで理由がない」と棄却。岩国基地を共同使用している自衛隊機の飛行差し止めも「不適法」と却下された。

一方、騒音被害に対する損害賠償請求については「違法な権利侵害ないし法益侵害に当たる」と過去の請求として認容額約5億5800万円を認めたが、将来請求は不適法として却下した。

国側は同年11月28日。住民側は同29日、判決が「不服」として広島高裁に控訴。これまで非公開で6回にわたり進行協議を重ねてきた。

次回の口頭弁論は9月15日。3回目は11月24日、4回目は来年3月2日と決めた。
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