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梅光中高生制作「隣人のゆくえ」全国上映開始
2017年8月13日(日)掲載
舞台あいさつのフォトセッションで笑顔を見せる監督の柴口勲さん(左)と映画を制作した生徒ら=12日、東京都新宿区
下関空襲を題材に下関市の梅光学院中学校・高校の生徒40人が制作した自主映画「隣人のゆくえ―あの夏の歌声―」(2017年、77分)の全国上映が12日、東京・新宿のケイズシネマで始まった。

初日は定員84席の劇場が満席。出演・制作スタッフ7人と監督を務めた同市筋ケ浜町の会社員、柴口勲さん(49)が上映後に舞台あいさつした。撮影の苦労などを語り、最後はミュージカルシーンを再現して拍手を受けた。

「稚拙な映画だからこそ伝わる何かもあると信じてここまで来た」と柴口さん。録音・広報担当の大学1年、辻佑佳子さん(18)は当時高2で、作中に登場するチョウを全部捕まえたという。「色とりどりのチョウが飛んで不思議な空間に誘いこまれるイメージを監督から語られ、探すぞと思って外に出たらもうチョウの時期ではなくて友達と2人で困った」と笑いを誘った。

観賞した下関市出身の男性=神奈川県藤沢市=(87)は「下関空襲の写真を見て、焼夷(しょうい)弾を浴びて顔を大やけどして亡くなった友達を思い出して涙が止まらなかった。いい映画だった」と感動していた。

舞台あいさつにあたっては、卒業生有志が7月に母校で無料上映会を企画、開催し観客から後輩の上京費用を募った。卒業生の女性(43)=東京都渋谷区=は「梅光を応援したいというよりも頑張った後輩たちを褒めてあげたい気持ち。子供たちが頑張ったことをたくさんの人に見てもらいたい」と話した。

同作は梅光学院を舞台に主人公が観客としてミュージカル部に通ううちに戦時中の下関の歴史を知っていく物語。19日から横浜市の「シネマ・ジャック&ベティ」、26日から名古屋市の「名古屋シネマテーク」、大阪市の「淀川文化創造館シアターセブン」でも上映される。
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