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水稲「恋の予感」が県奨励品種に
2017年9月13日(水)掲載
新品種「恋の予感」が栽培されている田を視察する審査員ら=11日、下関市
山口県奨励品種審査会は11日、水稲の新品種「恋の予感」を奨励品種にすることを決めた。県は5年後をめどに栽培品種を全面的に切り替え、需要や生産の拡大などを図る。

同日は消費者、生産者の代表や学識経験者ら8人が下関市王喜本町のJA下関王喜支所で審議を行った。農事組合法人松屋が管理し、恋の予感を栽培している近くの田を視察した後で審議を行い、現行品種「ヒノヒカリ」に比べ高温条件下でも品質が低下しにくく、安定した多収が見込めることなどから奨励品種に決めた。

恋の予感は西日本農業研究センターが「きぬむすめ」と「中国178号」を交配し育成した新品種。2014年に品種登録が出願され、現在は広島県の平たん部や中間部を中心に栽培されている。

ヒノヒカリは1996年に奨励品種に採用され、山口県内にも広く普及している品種だが、10年の高温条件下で品質が大幅に低下。以降も高温などの影響で粒にでんぷんが詰まり切らないうちに登熟が終了する「白未熟粒」と呼ばれる現象がみられるものが多くなった。このため、県やJAなどは品質の向上と増産を図るため、品種切り替えの検討を始めた。

JA下関は本年度、下関市の王喜地区のほか豊浦、小月地区の計約8.7ヘクタールで恋の予感を栽培している。

県は今後、瀬戸内沿岸地域のヒノヒカリなど品質や収量の低下が見られる銘柄を中心に作付け誘導を図り、5年後を目標に全面的に品種を切り替える計画。標高100メートル以下の平たん部で適地栽培を行い、6月上旬から同中旬までの適期移植を行うなど、収量と品質の確保を図る方針。

県農林水産部の中司祐典審議監は「恋の予感は近年の高温化などの気象の影響を受けにくく、生産や消費など各方面の期待に応えられる品種」と話した。
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