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「みすゞの詩」世界にこだま 中国や米国の教科書や絵本に
2017年11月9日(木)掲載
中国の教科書と米国の絵本を紹介する草場睦弘主任・企画員=長門市
長門市出身の童謡詩人、金子みすゞ(1903〜30年)の詩が中国や米国の教科書や絵本で紹介され、海外でも広がりを見せている。

中国では、2016年度に人民教育出版社と河北教育出版社が発行した小学1年生の国語の教科書にみすゞの詩が1編ずつ採用された。人民教育出版社は、子どもの心を大人が分かってくれない気持ちを表現した「次から次へ」、河北教育出版社は雲への憧れを書いた「雲」を掲載している。

長門市仙崎の金子みすゞ記念館によると、中国ではこれまで、みすゞの詩を翻訳した書籍は数冊発行されているが、教科書で取り上げられるのは初めて。同記念館の草場睦弘主任・企画員(75)は「国内では教科書でみすゞさんの詩を知った若い世代が子どもと記念館を訪れ、詩への関心を引き継いでいる様子が見受けられる。教科書で子どもの頃からみすゞさんの作品に触れることは意義深い」と歓迎する。

米国では、シアトルの出版社チン・ミュージック・プレスが16年9月、「ARE YOU AN ECHO(こだまでしょうか)」を出版。「こだまでしょうか」「星とたんぽぽ」「こころ」「土」「鯨法会」などの代表的な25編を英訳するとともに、作品について「東日本大震災後、被災者を勇気づけ、ボランティアの心を植え付けた」と紹介している。みすゞの生涯や、みすゞ記念館の矢崎節夫館長(70)がみすゞの埋もれた遺稿を発見した経緯なども掲載。入門書的な一冊となっており、米国内の図書館に収蔵されているという。

英語圏での出版は同書が初めてで、草場主任・企画員は「みすゞさんの人に寄り添うまなざしは全世界に必要なので、同書によってさらに広がることを期待する」と話している。
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