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目視採集船2隻が出発 下関から南極海で調査捕鯨
2017年11月10日(金)掲載
乗組員の家族らが手を振って見送る中、岸壁を離れる勇新丸=9日、下関市の下関港
南極海で調査捕鯨を行う目視採集船2隻が9日、母港とする下関市の下関港を出港した。調査期間は来年4月上旬までの予定で、捕獲目標数は昨年と同じクロミンククジラ333頭。目視調査など非致死的調査も行う。

下関を出港したのは勇新丸(724トン)と第三勇新丸(742トン)で、今月中旬に洋上で調査母船「日新丸」と合流する。実施主体の日本鯨類研究所によると、反捕鯨団体「シー・シェパード」は今調査では妨害しないとの声明を8月に発表したものの、妨害活動が依然懸念されるという。

出港式で水産庁の山口英彰次長は「鯨類や海洋生態系の貴重な科学データを収集していただき、悲願である商業捕鯨の再開につなげたい。参加されている皆さんの安全を全力で確保したい」と述べた。

2隻が順次離岸すると、乗組員の家族や関係者が船出を見送った。夫が勇新丸に乗り込んだ長門市東深川の宮本幸恵さん(41)は「妨害活動が心配。無事に帰ってきて」と願った。

6月に調査捕鯨船への妨害行為への対応などを明記した「調査捕鯨実施法」が成立・施行されており、第三勇新丸の大越親正船長は「新法は大きなエール。万が一妨害を受けた際も冷静に対応したい」と話した。法整備を働き掛けた「南極海調査捕鯨支援の会」(下関市)の織田光晴会長は、「危険な妨害行為から少しでも船団や乗組員を守る一助になれば」と話した。
 
同研究所によると、昨年度の調査は反捕鯨団体によるヘリコプターの追跡など間接的な妨害を受け、数日間調査期間が延びたという。

政府は2014年の国際司法裁判所による中止命令を受け、国際捕鯨委員会(IWC)に提出した新計画に沿って15年から調査を再開。捕獲目標数を従来の約3分の1に減らし、新計画での実施は本年度で3回目。
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