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周南・回天記念館で追悼式 戦没者の冥福祈る
2017年11月14日(火)掲載
回天の戦没者の冥福を祈り献花する遺族=12日、周南市
人間魚雷「回天」の発射訓練基地跡がある周南市大津島で12日、太平洋戦争で犠牲となった若者らの追悼式があった。遺族59人を含む参列者約360人が戦没者の冥福を祈った。

式典が回天記念館であり、回天顕彰会の原田茂会長(79)は「英霊の遺徳を常に心に秘め、誇りある祖国の繁栄と平和を祈り、精進することを誓う」と式辞。遺族代表の塚本悠策さん(82)は「ここに来ると当時のつらさを思い出す。私たちが平和な日本で過ごせるということは、亡くなった英霊たちのおかげ。二度と戦争が起きないようにしていきたい」と誓った。峯誠吟詠会による献吟などがあり、参列者は献花して恒久平和への思いを新たにした。

福岡市南区の男性(65)は、戦争で伯父=享年(21)=を亡くした。「金剛隊」で回天の整備員として戦地に赴いた男性の伯父は、1945年1月23日に西太平洋のウルシー海域で、回天を搭載した潜水艦ごと米海軍駆逐艦の真下で自爆したという。男性は「母から、伯父は明るく豪快で、まさに九州男児のような人だったと聞いた。平和な世界を望んでいたが、時代の流れに押されてしまったのだろう。ご苦労さまでしたと感謝を伝えたい」と声を詰まらせた。

回天は太平洋戦争末期に「天を回(めぐ)らし戦局を逆転する」との願いから秘密裏に開発された特攻兵器。終戦までに訓練中の事故を含め搭乗員や整備員ら145人が命を落とした。追悼式は、回天作戦で「菊水隊」が最初に出撃した44年11月8日に合わせ毎年開催している。
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