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一 般
昨年より順位、得点後退 男女総合28位で終わる
2015年10月7日(水)掲載
総合10位台を目指した「チームやまぐち」の第70回国民体育大会は、総得点904.5点(前年度比67点減)男女総合28位で終わりを迎えた。20位台には踏みとどまったが22位だった昨年の国体から順位、得点とも後退、目標の達成は今年もかなわなかった。

競技得点504.5点の内訳をみると、成年男子156.5点、同女子88.5点、少年男子167.5点、同女子92点。少年女子は昨年から30.5点の増加、少年男子は5.5点の微減、成年は男子が55.5点、女子が36.5点の減少だった。

競技別で最も得点を取ったのは成年女子リードの優勝を筆頭に3種別6種目で入賞した山岳の87点。以下、カヌー45点、ハンドボール42.5点、卓球とフェンシングがいずれも42点、セーリング38点と続いた。総合得点の割合は成年が48.6%、少年は51.4%と「成年、少年の得点比率は理想的」(県体育協会)だったが、肝心の得点自体が伸び悩んだ。

成年に関しては特に団体競技が不振だった。昨年、成年男女がともに入賞したバスケットボールや成年男子が3位だったソフトテニスが今年は0点、入賞が期待された卓球やフェンシング、バドミントンの成年女子も敗退し、総得点が伸びなかった原因の一つとなった。「得点が見込める種目で取れなかったことが最後まで響いた」と県体協。

成年、少年を通じて順位決定戦の敗戦も痛かった。国体は1〜8位までを明確に決める競技が多く、トーナメントで敗れても順位決定戦の結果次第で同じ4強、8強でも得点は違ってくる。ここでの敗戦が積み重なったことも得点が伸びなかった一因となった。

少年については女子が得点を伸ばし、男子は昨年と同水準と力を示した。特に女子は昨年0点だったバレーボールとテニスがともに4位だったほか、フェンシングやハンドボール、ソフトボールも入賞を果たし、昨年から大きく得点を伸ばした。男子は卓球やハンドボール、重量挙げ、陸上で上位入賞種目を輩出。男女とも中国地方開催となっている来年の全国総体に向けて弾みのつく結果を残した。

来年の国体は岩手で、その後は愛媛、福井と続く。例年、山口と同水準の総合順位だった県での開催が続くことで10位台への道は今後、険しさを増しそうだ。「例えばベスト8を目指していれば、その手前で終わってしまう。目指している地点よりも一つ上の目標を掲げて取り組んでほしい」(県体協)。総合成績10位台という高い目標を達成するために、各競技の選手や関係者には、さらなる奮起が求められる。
 
陸 上
成年男子800メートル決勝で上位争いをする野村直己(右から2人目)。3位でゴールした=和歌山市紀三井寺陸上競技場
成年男子800メートルで3位 野村、表彰台で笑顔
2015年10月7日(水)掲載
第70回国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」は6日、和歌山市紀三井寺陸上競技場で陸上を行い、成年男子800メートルで野村直己(山口大)が3位になった。大会は全日程を終え、山口は男女総合で28位、女子総合で27位だった。

■笹村コーチ指導で自信
元高校球児の快進撃が止まらない。陸上の成年男子800メートル決勝は、大学から競技を始めた野村直己(山口大)が自己新記録を出し3位と快走。昨年、国体で初入賞を果たした青年が、今年は表彰台に上がった。

山口高時代は野球部で最後の夏は中堅手として出場、チームはベスト8に入った。昨年の国体で頭角を現すと今年はさらに記録を伸ばし、800メートル走者としては大台となる1分50秒切りを達成。全日本インカレでも5位入賞を果たしている。

決勝は現日本記録保持者の川元奨(スズキ浜松AC・長野)と前日本記録保持者の横田真人(富士通・東京)に食らい付き、600メートル地点では2人に次ぐ3番手。150メートル付近では、先頭をうかがう場面もあったが、最後は川元と昨年の覇者・田中匠瑛(盛岡市役所・岩手)に及ばず。それでも「1番高い目標」としていた3位に入り、表彰台では笑顔を見せた。

今季の躍進理由として挙げたのは、今年から指導を受ける笹村直也さんの存在だ。山口高時代に2009年の国体で少年男子共通800メートルを制している笹村さんが野村の特徴を考慮して作る練習計画をこなすことで「昨年より自信がついた」。県外在住の笹村さんとは「練習後に状態などを伝えている」と、密に連絡を取りながら練習に取り組んでいるという。

全日本インカレ、国体と上位入賞を果たした野村は最終学年を迎える来年、全国の頂点に狙いを定める。「全日本インカレで優勝を」。急激な成長曲線を描いている大学3年生の今後が楽しみだ。

 
山 岳
リード決勝で唯一完登して3連覇に導いた大田理裟
リード決勝で個人5位と奮闘した山縣茜
山岳、成年女子リード 大田、山縣が3連覇
2015年10月6日(火)掲載
国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」第10日は5日、和歌山県内で行われ、山岳の成年女子(大田理裟、山縣茜)がリードで3連覇したほか、成年男子(茂垣敬太、竹田陸人)がリードで5位、ボルダリングで6位となり、少年男子(豊田将史、渡辺浩幸)もボルダリングで6位入賞した。山岳競技の総合成績は天皇杯(男女総合)が2位、皇后杯(女子総合)が3位となった。

■大田が決勝進出者唯一の完登
山岳成年女子リードで、大田理裟(県体協)と山縣茜(県立農業大学校)のペアが3連覇の偉業を成し遂げた。大田が高さ15メートルの壁を登りきって振り向くと、会場からは大きな拍手。大田は「素直にうれしい」、山縣は「プレッシャーもあったが、3連覇できてよかった」と笑顔がはじけた。

大田が決勝進出者で唯一完登して個人1位。山縣も途中で厳しい体勢になったが、伊豆田希有子監督(山口県山岳連盟)の「ガンバ!」の声援や隣で登る大田の姿から「ここでは落ちられない」と12メートル近くまで迫り、個人5位と奮闘した。

大田はリードワールドカップに参戦するなど世界を舞台に活躍する日本代表選手で、7月にフランスで行われたワールドカップでは自己最高の5位に入った。山縣もジュニア時代から全国優勝の実績があり、現在は国体関係の大会のみ出場しているが、限られた時間の中で調整してきた。

2人がペアを組むのは3大会連続で、「私の仕事は完登して個人順位で1位を取ること」と1学年上の大田が山縣を引っ張った。山縣も「茜ちゃんは絶対ここまで登ってね」と大田からの指示に応える懸命な登りを見せるなど、2人で国体を制するため、互いの役割をしっかりと果たすことに徹した。大田は「茜ちゃんが頑張ってくれた。今までで一番いい登りだった」とたたえた。 

先月、「スポーツクライミング」が東京五輪の追加種目として提案されることが決定。採用されれば、27歳で五輪を迎える大田は「ちょうど競技のピークの時期なので、出場してメダルを取れるように頑張りたい」と意気込む。当面の目標は今季のワールドカップ残り2戦で3位以上に入ること。2020年に向けて、世界のトップに登り詰める。

 
陸 上
陸上少年男子5000メートルで自己記録に迫る走りを見せ2位になった中村駆
少年A5000メートル 西京高・中村2位
2015年10月5日(月)掲載
国民体育大会「2015紀の国わかやま国体」第9日は4日、和歌山県内で行われ、カヌー成年男子のワイルドウオーター・カヤックシングル(スプリント)で高橋怜也(山口県体協)が優勝。陸上少年男子A5000メートルの中村駆選手(西京高)が2位、山岳成年女子の大田理裟、山縣茜ペアがボルダリングで3位に入った。カヌー成年男子スプリント・カヤックシングル(200メートル)の後藤悠介(山口県体協)やバドミントン成年男子、同少年男子、同少年女子、ソフトボール少年女子は5位、陸上成年女子の走り幅跳びの河村仁美(周南市役所)は6位入賞した。

■ラストスパートで急追

3年前の中学王者が高校最後の国体で再び同世代のトップに立った。少年男子A5000メートルの中村駆(西京高)は14分10秒84で2位。全国総体で日本人トップだった2年生にはわずかに及ばなかったが、同学年の有力選手や留学生を抑える快走を見せた。

レース序盤は大集団の真ん中あたりに位置取り、留学生がペースを上げた3000メートルを過ぎたあたりで第2集団の先頭付近に。残り200メートルからスパートすると、最後の直線に入ったところで3番手、さらにこん身のラストスパートで留学生を抜き、全国総体で日本人トップだった2年の遠藤日向(学法石川・福島)にもあと一歩と迫った。

萩東中時代は全国中学の1500メートルで優勝、3000メートルでも2位。高校入学後は今年の全国総体は1500メートルで4位に入っている。その後は、「長い距離を走るためには効率の良いフォームでないと」と上半身と下半身の動きがバラバラだったという点を修正。2週間前には5000メートルで自己新記録を出すなど手ごたえを感じた状態で国体を迎えていた。

同じ日には西日本を中心に強豪校が集まる日本海駅伝があり、西京は中村抜きで3位と活躍している。「次はチームのために」。自信を深めたエースが次は駅伝での快走を誓った。
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