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第62回山口県美術展覧会が、山口市亀山町の県立美術館で開かれている。展覧会では県内外から公募された479点のうち、公開審査で選ばれた入賞・入選作品176点を紹介している。入賞・入選率は36.7%で、入賞作品は29点。このうち大賞と優秀賞に輝いた県内外の作家6人と作品7点を紹介する。
【6】局面の美しさを表現
優秀賞
実川久美子さん(27)
陶磁器作家
山口市湯田温泉
「ぺっこん ぽっこん」
横長の楕円(だえん)型や右側に反り返ったものなど、高さ七センチから十センチ程度の蓋物磁器六点一組からなる「ぺっこん ぽっこん」で優秀賞を受賞した山口市湯田温泉の陶磁器作家、実川久美子さん(27)。出品二回目での受賞に「今後の活動に向けて励みになる」と喜ぶ。

コンセプトは凹凸や反りといった「焼き物の曲面構成」。くぼみなどのある磁器でもきれいに色が付く青磁釉薬(ゆうやく)を使用。薬が満遍なく掛かるよう、通常より器を一ユ程度厚くした。蓋(ふた)と合わせ、側面と上面の対比や調和をポイントに、無限に種類のある曲面の美しさを表現しようと工夫を凝らしたという。

膨らみや反り、凹みを擬音語で表現したものが作品名になった。磁器は飾って楽しむだけでなく、シュガーポットなど日用雑貨としても使用できる。審査員からは「用途ある雑器だが、形態は極めて現代的。現代アートとしても十分に評価でき、どこかクールなたたずまいは芸術作品に必要な古典性をもうかがわせる」と評された。

「専門学校の卒業制作を発展させた作品。どう評価されるか気になって応募した」と実川さん。山口大教育学部で美術教育を専攻。授業で体験した陶器制作に魅力を感じ、制作にのめり込む。本格的に勉強しようと、二年前に佐賀県有田町にある陶磁器の専門学校に入学し、技術を磨いた。

土自体の質感が出る陶器に比べてシャープで、自分の表現がしやすいのが磁器の魅力という。実川さんは「今春学校を卒業し、やっとスタートラインに立った状態」と気を引き締める。「まずは自分の工房を持ち、曲面をより良く見せる方法を突き詰めていきたい。国内外のコンクールも視野に入れながら、来年の県美展では大賞を狙いたい」と意気込んでいる。
6点1組の磁器作品「ぺっこん ぽっこん」
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【 1 】10月16日(木)掲載
【 2 】10月17日(金)掲載
【 3 】10月18日(土)掲載
【 4 】10月21日(火)掲載
【 5 】10月22日(水)掲載
【 6 】10月23日(木)掲載
=おわり=

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