山口新聞

四季風

開館100年を迎えた山口市春日町の県立山口博物館に行ってきた。時代のすう勢に対応して展示資料が一新され、暗いイメージが多少なりとも払しょくされた気分になった
▼昭和42年に改築された現在の建物は老朽化が進み、収蔵庫や展示室は手狭なうえ、バリアフリーにも十分に対応できず、ひと昔前の展示資料を使うなど、時代に取り残された感すらあった。博物館も利用者低迷には頭を悩ませてきたという
▼入館すると、ボール投げをするロボットに歓迎され、全長12メートルの恐竜ティラノサウルスの全身骨格に圧倒される。山口県の動物・植物を自然の中に再現したジオラマも見応え十分で、童心を刺激するワクワクドキドキの世界がそこにあった
▼残念だったのは建物の劣化が際立った点。展示資料の一新効果を半減させている印象を受けた。昨年まとめられた「山口博物館のあり方」の提言は、地域(山口県)の文化力向上の核として機能強化の必要性を指摘。老朽化にも触れ、建て替えの早急な検討を求めている
▼今年は、これからの100年像を考えるまたとない機会である。対症療法ばかりでは県立で全国最古の歴史を刻む明治45年生まれの山口博物館が泣く。(宮)
2012年4月23日(月)掲載
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